夜 間 飛 行 惑 星

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2000/12/09
箱庭(小説)] ヴィジョン
2000/12/01
箱庭(小説)] 36.5℃
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 概要: 

箱庭(小説)] ヴィジョン

 概要:  肩車をしてください、と彼女は私を見上げてきた。  街は夕方の喧騒に包まれ、家路を急ぐ人たちはみな一様に何かを抱きしめていて、彼女と私だけが時間から取りこぼされたように向き合っていた。 「世界のはてが視えるはずなんです」  どうして今日のような日にこんな目に合わなくてはならないのか、私は困惑しきっていた。その空気が伝染したようで、彼女も眉をひそめて私を見ている。  この真冬に、白いシルクシャツにふわふ...

箱庭(小説)] 36.5℃

 概要: 「俺たち、もうこれきりにしよう」  普段どおりの感情を混ぜない声で低く言い放って、葵が、二本目の煙草に火を点けた。窓の向こうの通りで信号が青に変わり、車がいっせいに走り出す。  僕は映画のパンフレットから顔を上げた。彼の手許へ目をやる。  一目で育ちの良さをうかがわせる細くて長い指が、今は苛立たしげに煙草を弄んでいる。長くなりすぎた灰がテーブルに落ちた。  自分で指定した待ち合わせの時間より幾分遅れて...
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